記念もの

□シンデレラ☆
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きらびやかな音楽に誘われて、お城に着いたシンデレラは早速入城します。
お城の中では、国の王子様が退屈の限界を迎えていました。

「和寅っ!つまらん!つまらんぞ!」

「そういわずに、もうちょっと座っててくだせえ」

「四角いのはどうしたんだっ」

「護衛長の旦那なら、見回りに」

そこへ、シンデレラが横切ります。
ふらふらと、玉座の前を通り過ぎる姿を見つけた王子は、シンデレラに声をかけました。

「おいっ」

「ひゃぁっ!」

人込みにすっかり参っていたシンデレラは、王子の声に飛び上がります。

「うん、君は中々いい悲鳴をあげるね!」

「う…うう、え!?王子様!?」

「その上猿に似ている!
 よしっ君は僕の愛玩動物にしてやろう!」

何と、シンデレラは王子に気に入ってもらえたのでした。
しかし、幸か不幸か、そこで12時の鐘が鳴り響きます。

シンデレラは、赤面症を発症しながらも、ごめんなさいっ!と叫んで飛び出しました。
駿足を誇る王子でしたが、数多くの女性達が行く手を阻み、中々追いつけません。

やっとお城の前の階段に出たときには、シンデレラの姿はありませんでした。
それもそのはず、シンデレラは、お城を出るときに、魔法使いに連れさられていたのですから。
そうとも知らない王子は、突然消えたシンデレラにさらに興味が湧きます。

静かに王子はシンデレラの落としていったガラスの靴を拾い上げるのでした。



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