勿忘草を君に

GAME.05
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「3年1組片桐碧依、今すぐ数学教官室に来るように」


一日の授業も終わり、各クラスHRの真っ最中に、その放送は流れた。

突然の校内放送による呼び出しも、いつもの事となれば、誰しも慣れてくるものである。


「竜崎先生は片桐さんを呼ぶのが好きですね。それじゃー、HR終わりましょう」


担任も慣れたようにそう言い、号令がかかった。


「まったく、スミレちゃんってば……」

「碧依、先に行ってるぞ」

「えぇ、話を終わらせたらすぐに準備するわ」


呼び出された碧依本人も、手塚も慣れたもので、必要なことを伝えると共に教室を出て、それぞれの目的地へと向かった。


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