勿忘草を君に

GAME.04
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どれくらいそうして見ていただろう。

勝ち誇った表情のリョーマが、海堂のスネイクを決めた。


「しかし……あれは」

「バギーホイップ・ショット、ね……」


すでに碧依は完全に仕事のことを忘れ、リョーマと海堂の試合に見入っていた。

リョーマが海堂の十八番であるスネイクを打ったことによって、コートはどよめきたっている。

碧依と手塚のすぐ前では、乾が大石に海堂のスネイクについて説明している。

そう、会場がざわつくのも無理はないことで、技術の要る海堂のスネイクは昨日今日で打てるものではないのだ。


「納得いかないって顔してるわね」

「少し気になることがあってな」


それだけ言って碧依のほうを見た手塚は、何かを言いかけて、途中で止めてしまった。


「国光?どうしたの?」

「いや、碧依なら知っているのだろうが……今はいい」

「そう?変な国光」


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