勿忘草を君に
□GAME.08
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「阿――っ!!」
「呍――っ!!」
誰もがずっこけそうな掛け声と共に、コート真ん中に来たボールを打ち返す。
確かに息は合っているが、青学サイドにはなんともいえない恥ずかしさがあった。
なんとかそれで上手くこなしていたが、リョーマのフォローによって縦一列になった青学側のコートの隙を、玉林中は見逃さなかった。
「危ないっ!」
鈍い音がして、リョーマと桃城がぶつかった。
「……やりおった」
「真ん中以外は意志の疎通0だな」
「まったく……周助、笑い事じゃないわよ」
呆れ返った青学ベンチをよそに、試合は玉林中が巻き返しを見せ始めていた。
上手くコンビネーション技を繰り広げている。