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□4月
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あの髪が好きだ、と見るたびにいつも思う。丁寧に手入れされているだろうそれは、長さがあるのに傷みもせず日に輝いている。時折見せる小さな笑みは目にするたびに心臓をわしづかみにされるような気持ちになる。そして、左右で色の違う瞳に見つめられるたびに、我を忘れそうになる。
――社交的になったよな…骸
高校でも一緒だった綱吉は、彼の性格を比較的よく知っていた。心を許した相手でなければちゃんと話すことはもちろん、近寄ることもしなかった当時の彼からすれば、すごい進歩だ。そして時を同じくして骸の服の趣味が変わってきたことも、付き合いの長い綱吉は気づいていた。
――やっぱり、雲雀さんのせいかな
 雲雀と骸が付き合っているのは、大学に入って初めて知った。きっかけは二人が話しているのを見たことだった。
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