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夏祭り〜不円〜
「テメェ…何でコレなんだ」
「え?だって、不動はバナナが好きって佐久間が…」
「(あの野郎…!)」
はい、と、円堂から差し出されたのはチョコバナナ。
ちょっと待っててくれと言って人ゴミを掻き分けて行ったかと思えば…
ったく…」
それでも、円堂が自分のために買ってきた事には変わりない。
渋々といった風に装いつつ受け取れば、円堂はニカリと笑った。
「そういや、お前の分はどーした?」
ふと、円堂が手ぶらなのを見て不動が問う。
すると円堂はあっ、と声を出し、ポリポリと頬を掻いて苦笑して見せてきた。
つまり、自分の分は忘れていたということなのだろう。
「お前は本当に…」
サッカーバカも、これではただのバカでしかない。
>しかしそういうおっちょこちょいで、バカみたいに人を信じてしまうコイツに皆惹かれるのだろう。
それは自分も、認めたくはないがまた然り。
「…半分」
ずいと、チョコバナナを円堂の口元へと押し付ける。
円堂は不動の突然の行為に驚いたようだったが、その言葉に行動の意味を理解し、今度はふんわりと笑った。
「サンキュッ」
「おぉ………って!」
不動は、目の前の光景を凝視した。
確かに半分といった。だから当然、食べても良い。
だがしかし、だがしかし、だ。
「(嘘だろっ…!)」
ただ円堂がバナナをぱくりと頬張っているというだけで、何故こんなにも性的に見えるのだ。
陳腐なAVじゃあるまいし。
しかし、口いっぱいにバナナを頬張る円堂の姿はまるで…まるで!!!
「おいっ!便所行ってくるからちょっと持ってろ!!」
「ふぇ?あ、うん」
チョコバナナを渡し、トイレに向かって疾風ダッシュ。
その時の不動ときたら、耳まで真っ赤だったとか。
鬼「一生便所で座ってろ」
‡fin‡