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夏祭り〜鬼円♀〜

「へー、祭り初めてなのか!」

「ああ。パーティーなら何度かあるんだが…」

ちらちらと屋台を見つつ、また人の多さに驚きながら鬼道が答える。
円堂はそんな鬼道のちょっとした行動が新鮮で、なんとはなしに嬉しかった。

それに、今日の鬼道はいつもと違う。
ゴーグルもマントもせず、濃紺の浴衣を着て髪を下ろし、カランコロンと鳴らしながら歩いているのだ。
その姿は、フィールドで魅せる姿とはまた違った雰囲気でカッコいい。

「鬼道は何でも似合うなぁ」

「…おだてるな」

「へ?だって本当の事だし!!」

すっげーカッコいいよ!そう言って円堂がぎゅっと腕を組めば、鬼道は軽く鼻を押さえて目を伏せた。

「鬼道?どした?」

「……頼む。おだて以上に煽ってくれるな」

「?」

きょとんと、円堂が首を傾げる。
同時に、彼女のつけていた花の髪飾りがしゃらんと鳴り、淡いオレンジの香りがまた鬼道の鼻腔をくすぐる。

「(ああ…お前は想像以上に似合わないのに、何でそんなに可愛いんだ!)」

所々に花をあしらった桃色の浴衣。
滅多にお目にかかれない彼女の女の子らしい姿に、鬼道は理性が保つか不安になった。


春「お兄ちゃんファイトッ!」

‡fin‡
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