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(豪円小説-the Star Festival-から一年後)



「俺はやっぱり、世界が認めるエースストライカーかな!」

「俺は円堂さんが惚れるようなゴールキーパー!」

「ハ?なら俺は、キャプテンが結婚したくなるようなストライカーッ!!」

「だったら俺はっ…」

「二人ともー、何やってんだ?」

「あ、円堂さん!」「キャプテン!」

パタパタと駆け寄ってくる立向居と虎丸に、円堂は目を輝かせた。
いや、実際は二人ではなく、二人が手に持っている紙に、だ。

「そっか、今日は七夕か!」

ひらひらと、二人の手には短冊が。
円堂は日本の行事を思い出し、ふと両親は元気だろうかと思いを馳せた。

「俺も書いてもいいか?」

「もちろんです!あ、是非俺のペンを使って下さい!!宝物にするんで!」

「?ありがとな、立向居!」

語尾がよくわからなかったが、円堂は紙とペンを渡され何を書こうかと考える。
去年と同じ、がやはり無難だろうか。
しかし去年は願い事じゃなくて…

「短冊か?」

「おわっ!ごうっ、えんじっ!!」

「そんなに驚くこともないだろ?」

ぬっと、突然出てきたら誰だって驚くだろう。
円堂ははぁっと一つ息を吐くと、いつもの笑顔を浮かべて豪炎寺を見つめた。

「去年何書いたか、覚えてるか?」

「ああ。まだまだ、先の事になる誓いだな」

「へへっ!でもちゃんと近付いてる!」

「そうだな……円堂」

そっと、円堂を抱き寄せて豪炎寺が顔を埋める。
どちらのものともわからない体温が、酷く熱いように思えた。

「豪炎寺?」

「お前の誓いを、忘れたりしない」

「ああ」

「俺の誓いを、もう見失わない」

強く強く、抱きしめる。
去年と同じ日、七夕に誓った言の葉を、今一度胸に抱いて。


「今年は、二人で何を誓おうか」


そして来年、叶えていたらお祝いしよう。






「すっかり二人の世界ですね…豪炎寺さんのナチュラルホモ」

「円堂さぁぁん」


後輩に見られていることもすっかり忘れ、豪炎寺と円堂は幾度も幾度もキスを繰り返した。

虎・立「とりあえず豪炎寺さんは帰れ」

‡fin‡
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