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水族館デート 豪×円
「円堂、こっちに白イルカがいるぞ」
「うわっ!すっげーデケーッッ!!」
「3メートルはありそうだな」
たまの連休。
円堂と豪炎寺は水族館に来ていた。
というのも、豪炎寺の妹である夕香がどうしても白イルカを見たいと言ったからだ。
しかし夕香は退院したと言っても病み上がりには変わりなく、ならばせめて土産だけでもと思い豪炎寺が円堂を誘ったのだ。
「あ、見ろよ豪炎寺!なんか輪っか出してる!!」
「バブルリングだ。この水族館の目玉だな」
「へー!スゲースゲーッッ!!」
キャッキャとイルカを見て喜ぶ円堂。
そんな彼の横顔を見ながら、豪炎寺はフッと笑んだ。
きっと、夕香もこんな風に喜ぶのだろう。
そう思う。
「なあ、豪炎寺!」
「なんだ?」
「誘ってくれてありがとな!」
ぎゅっと、豪炎寺の手を握りながら円堂が笑う。
それは普段の明るいばかりの笑顔ではなく、頬を赤く染めてどこか照れくささを見せているような、柔らかな笑顔だ。
「円堂…」
不意に込み上げる、愛しさ。
可愛くて可愛くて仕方ない、自分の恋人。
「(ごめんな、夕香)」
お兄ちゃんは、円堂と2人で来れてすごく幸せだよ。
豪炎寺は円堂に顔を近づけ、そっとキスをしようとした。
しかし、
「あ、イルカがボールくわえた!!なあなあ、イルカもサッカーすんのかな!!」
キラキラと瞳を輝かせ、円堂がイルカへ向かって走りだす。
残された豪炎寺は、このやるせない気持ちをどうしたものかと考えつつ、まあ、今日は泊まりだから時間はあるかと考え目を閉じた。
「(お土産、たくさん買わないとな)」
‡fin‡