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「元々、サッカーが好きでした」

立向居はそっと、円堂の手を握りながら言った。
円堂はきょとんとしながらもそんな立向居を見つめ、次の言葉を待つ。

否、猿轡をくわえさせられ、縄で手を縛られた今…
円堂には待つことしかできないのだ。

「でも円堂さん。アナタという存在を知り、出逢ってからというもの…俺の中でのサッカーの位置が変わったんです」

すぅっと、立向居が目蓋を開ける。
薄く開かれた唇はナイフのように尖った三日月型だ。

円堂はその時、初めて立向居に対し畏怖の念を抱いた。

「ねぇ、円堂さん…アナタのいないサッカーは、俺にとって何の意味ももたない」

だから、ほら…

誰の所にも行っちゃダメですよ?
例えば炎のストライカーの所とか。

:立vs豪
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