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「源田って源王って呼ばれてんだな!」

「あぁ、まぁ…」

キラキラと目を輝かせる雷門中のキーパーに、帝国学園キーパーは軽く相槌をうつ。

「いーなぁ!なんかカッコイイな!!」

「そうか?」

「そうだよ!!」

あぁ、コイツは子供なのだ。
新しい玩具を欲しがるように、新しい必殺技を欲し、今は自分のあだ名まで欲している。

源田があまりのおかしさに笑えば、彼はおもちのようにぷくっと頬をふくらませた。

「なんだよー」

「お前はお前で良い名前じゃないか」

「?」

小首を傾げる彼の頭を撫でてやる。
「円堂守」

「うん」

「守って、ゴールキーパーに相応しいと思うぞ」

「…おぉっ!!言われてみれば!!」

一気に花を咲かせるように笑った彼だが、次の瞬間にはまた表情を暗くする。

「どうした?」

「母ちゃんと父ちゃん以外で、守って呼んでくれる奴いない」

ぐすんと泣く。

源田はため息をついた。

「守」

「!」

「俺が呼ぶ。これからずっと、守のことを守って呼んでやる」
「おうっ!それなら大丈夫だなっ!!」

そう言ってまたすぐに笑う彼。

あぁ、本当にコイツは子供だな。

そんな彼を愛しく思いながら、王と呼ばれる彼は小さな子供にキスを施した。

‡fin‡
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