AC設定。キャラ崩壊中




 
 
ぽつ、ぽつ、と雨が降り出した。ベッドに腰掛けながら窓の外を眺める。静謐な部屋の中で時計の音だけがやけに響いていた。そういえばセフィロスは傘を持って行ったっけ、なんてぼんやりと考えていると、電子音が鳴った。

ディスプレイに表示されたのはセフィロスの文字。どうせ傘を忘れたとかそんな内容だろうと受話ボタンを押す。

「もしもし」

『クラウドか?すまないが……』

「傘でも忘れたのか?」

『……よく判ったな』

予想通り過ぎて笑みが零れる。思わず寄り掛かった棚が軋んだ。

「届けに行こうか?今どこにー……」『あー!ズルい、兄さんを独り占めするなんて!』

聞き覚えのある声がした。もしかしてと頭の中に顔を浮かべる前にその声の主は自ら丁寧に名乗ってくれた。

『兄さん、僕だよ僕。カダージュだよ!一緒に愛を語らった仲じゃない、覚えてる?』

「……ああ、お前か……」

きゃはきゃは、と携帯電話の向こうではしゃぐ自称弟を想像して鳥肌が立った。何かとセクハラをしてくるカダージュには困ったものだと常々思っていたが、そろそろ抹殺しても良いんじゃないかと俺はそう思う。いや、積極的にするべきだろう。

「それで?どうしてカダージュがセフィロスと一緒にいるんだ」





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