不思議な不思議なもの

□リミッター
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星空を眺め悲しみの色の瞳を持つ少年。
その隣によるもう一人の少年。
「何やってんるんですか?ラジウムさん。」
ラジウムと呼ばれた少年は、そちらに顔を向ける。
「あっコバルト。あれ?ニオブは?」
「ニオブさんなら、焼肉大食い大会に行ってますよ。」
コバルトのその言葉を聞いて、ラジウムは笑い出した。
「ハハハハ(笑)それぜってーニオブの勝ちじゃん」
コバルトも微笑み答える。
「そうですね。で、どうして星を見てたんですか?」
ラジウムの笑顔が消えて真剣に空を見る。
「イヤー本当に人って死んだら星になるのかなって思ってさ。」
コバルトは少し驚いてラジウムの顔を見つめる。
「えっ?」 
「だってほら、俺の手ってさ血で汚れてんじゃん」
「そっそれは、・・・・・・」
困ったように顔を伏せるコバルト。ラジウムは大丈夫と笑いかける。
「別にさ、昔のことはもうどうも出来ないし、諦めてるんだけど、これからまた暴走しちまうんじゃないかって不安なんだ。リミッターも無い状態で・・・・・」
悲しげにまた星を見つめるラジウムをいきなりぎゅっと抱きしめたコバルト。
「コッコバルト?」
「僕がリミッターになります!だから消えないでください!!」
強く抱きしめるコバルト。
まるでラジウムが消えてしまうんじゃないかと思うように・・・・
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