青学

□終わらない夏
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「あぢぃ…」
桃城はそういうと、ガラステーブルに広げた勉強セットの上に体をうつ伏せた。
「我慢しろ」
海堂はそんな桃城をみて呟く。

今日は夏休み終了一週間前。
英語の宿題が終わっていない桃城が、英語の得意な海堂の家に押し寄せたのが始まりだった。

「クーラー付けようぜ、クーラー」
もちろん、全く何もついていないわけではなく、桃城の隣に座る海堂の奥では扇風機が回っている。
「だから、我慢しろってんだよ、だいたい、そこまで暑くねぇだろ…宿題しろ」
海堂の意見に桃城は少し黙っていたが、何かを思いついたらしく、海堂の顔を見た。
そんな桃城とばっちり目があった海堂はその目を見て身じろぐ。
「桃城…?」
そのまま海堂は桃城に押し倒されてしまった。
「暑くないなら暑くすればいいんじゃん…」
桃城はそう言うと、海堂に口付けた。

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