氷帝

□〜それから〜[☆]
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「はぁ・・・」
下校中岳人はため息を付いていた
「どないしたんや岳人?」
同じクラスの侑士がため息を付いて居る岳人に訊いた
「だってよ、侑士…英二と最近逢ってねーから心配で…それに苦しくて…未だ英二と付き合う前に、彼奴のこと考えてた時みたいに…」
岳人はそう言いながら自分の胸を握った
「そらしゃぁないやん、青学かて氷帝かて、高等部に行って、校舎も変わったんやから…」
そう、彼らは今高校一年生、もう中学を卒業してしまっていたのだった
「それもそうだけどよ…なんかさ、その…最近連絡も取ってないしさ…あれだろ?向こうもほら部活やってるしさ…」
と複雑な自分の気持ちを侑士に言おうと頑張る
「まぁな、せやけど、好きなんやから連絡自分からかけてみればええやん…」
侑士のその台詞を訊いて岳人はそれもそうだな…と納得してしまう
そして、侑士と別れ、自分の家に歩き出す
そう言えばキスを最後にしたのはいつだったけなぁ…と唇を指で触れてみる
唇にはほのかにキスの感触が残っていた
今はもう四月の末…逢わなくなってから結構経っている
そう言うことを考えながら家に付くと弟が
「兄貴変だぜ?どうしたんだよぉ、早くゲームやろうぜ!」
と訊いてくるが、
「悪い、今日はたんまな…またやってやるから…」
と言い上に上がる
「岳人!晩御飯は?」
とその時姉に訊かれたが
「いらねー!姉貴の料理不味いから!」
と言ってそのまま寝る体制を取る
部屋を暗くして、暫くベッドに横たわっていたが、どうしても英二の事が気になり、電話をかけてみることにした
ぷるるるるるるぷるるるるると発信音が流れる
ガチャッと言う音が聞こえると少し期待してしまった
「もしもし、英二か?」
岳人が訊くがそれは留守電だった
『ただいま、電話に出られません』
そこまで聞くと岳人は切ろうとしたすると、
『もしもし?岳人?』
と英二の声が聞こえる
「もしもし?英二か?」
と訊いてみると英二だった
『岳人!久しぶり!元気にしてた?良かったぁ…嬉しいよ俺…岳人から電話が来るなんて!かけようと思ったんだけど、部活があるからさ…かけられなかったんだ…めんごな!』
と岳人に謝る
「いや、別に俺もごめん…英二にかけようとしたんだけど、俺も部活があるからさ…」
と岳人も謝る
『大丈夫だよ!!そう言えば、明日開いてる?』
といきなり質問した来た
「いや、別に大丈夫だけど…?」
と岳人が返事すると英二が
『じゃぁさ!遊園地行こう!いつもの!あの時は向日葵が綺麗だったところ!』
と英二が言うと岳人も
「あそこか!あぁ、別に良いぜ!何時ごろ?」
『そんじゃーね、十時!十時にいつもの公園で待ち合わせよう!』
「分かった、十時だなぁ」
『そう!んじゃねん!おやすみ!』
「あぁ、おやすみ!」
ぷちっ!つーつー
「ふぅ…」
岳人は一息つくと岳人はベッドに寝転がり、MDを付けた
もちろん聴くのは嬉しいときに聴くラヴソングだった

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