□■NOVELS*死神と僕の42日間■□

□ 11日目
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『待っ・・・・・待って、くださ―――』

 月の太腿の上から逃れようと身じろぐLの腰骨を掴み、強引に膝立ちさせる。

 背中を抱くように固定すると、Lは無意識に月の首筋に額を埋めた。

『・・・・・―――あっ、』

 冷えた粘体が、あらわになった秘部に塗り込められる。

 Lの懸念は的中した。

 冷たい、と抗議する声を構いもせずに、月は平然と言い放つ。

「アイスだからね」

 Lの熱でとろとろと溶け始めたそれは、月の指を後孔の奥へと誘う。

「すごいな。もうこんなに溶けた」

 絡みつく粘膜を撫で上げながら深く奥へと侵入すると、Lは大きく喉を反らした。

『・・・・い、っ』

 内部の熱とアイスの冷たさとが混ざり合う。

 悪寒とも快感ともつかぬ、背中が粟立つような感覚。

 抗うLの声に嬌声が混じった。

 繰り返し挿(す)げる月の指が目的を持って粘膜を押し開き、前立腺の位置を探る。

 よく知った体からその場所を見つけ出すのは造作も無いことだった。

 探し当てた弾力に、内部で軽く折り曲げた指を強く擦り付ける。

『――あ、・・・・・・・あっ・・・・・・・、』

 押し寄せる快楽を遣り過ごそうと、Lは大きくかぶりを振った。

 月の脚を跨いだ膝が小刻みに震えだす。

 月はきつく締め付けてくる内部から、根元まで埋めた指を引き抜いた。


 手首まで濡らした、溶けて液体化したアイスクリーム。

 ベタベタと粘るそれを舐め上げると、緩く瞼を開いたLが気まずそうに下を向く。


「甘いね」


 俯くLを覗きこみ、月はわざと囁きかける。


「おまえの中も、」


 舐めてみようか、と続けると、細い肩が隠しようも無く大きく震えた。

『・・・・・い、いい加減にしてくださいっ、酔っ払い』

 軽蔑の眼差しが月に突き刺さる。

 しかし潤んだ双眸や噛み締めた唇はあからさまに官能的なだけだ。

 睨み付けたつもりだろうが意味が無い。

 月は微苦笑してLのまなじりに唇を寄せた。

 過ぎた悪戯を詫びる代わりに、首を竦めて目を閉じたLの頬を撫でる。

 首筋から鎖骨まで、時折強く吸い上げながら唇を落としていく。

 柔く鎖骨を甘噛みすると、Lの体が緊張で強ばるのが伝わった。










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