† TREASURE †
□† 告白 †
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告白
「ほい」
軽い声と共に、テーブルに置かれた湯気が立つ珈琲カップ。
そのままユノは、チャンミンの隣に腰を下ろす。
「あ、…ありがとうございます」
淹れてくれた珈琲に感謝するものの、
虚ろな瞳で見上げたチャンミン。
その目には、いつもの自信も光もすっかり影を潜めている。
「どうだ? 順調?」
「…はぁぁ…もうッ……僕には、才能ってもんがないんですッ…」
情けない声、自棄になって掻き乱すくせのない髪を、
ユノがクスクス笑いながら丁寧に整えてやる。
「あーあーあー、煮詰まってんな…」
――あ…キモチイイ
表情を持つ指の仕草よりも、
その感触にうっとりと目を細めるチャンミン。
ユノは、その貌に微笑むと、
規則正しく単語が並び、ところどころ×印が目立つノートを覗き込んだ。
「…愛してる永遠に、…君が…×?…」
「あ、それはナシにしました、コッチにします」
チャンミンがペンで指す字を、
ユノが追いながら声にする。
「いつか時が経てば…笑って…熱病だったと思い出す…?失恋にするんだ?」
「はい、タイムリーですから」
チャンミンの即答に、ユノが苦笑いを浮かべる。
「もしかして…チャンミン、まだ…?」
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