Novel Tales

□不思議の国のラルゴ
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夏の暑い午後のこと。
アリスは一人川岸にいました。

そのアリスというのも、まるでライオンのようなたてがみとゴリラのような筋骨に、「黒獅子」の異名をもつけだもの強者でした。

「なんだか眠くなっちゃった」

アリスは獣の咆哮にも似た大きなあくびをしました。

その時、うさぎが一匹走って行きました。

「どうしよう、早くしないと遅れちゃうよ・・・ああ忙しい忙しい」

「お嬢ちゃん、どこへ行くんだい」

アリスはダンディな声でかっこよく尋ねましたが、うさぎは答えずにぴょんぴょん走って行くばかり。
アリスはうさぎを追いかけました。

うさぎの容姿はアリスに比べればかわいらしいもので、桃色の髪に小さな顔と大きな目、柔らかそうな頬っぺた+ピンク基調のロリータファッションです。

うさぎを追って走るたびに可愛いドレスがみちみちと悲鳴をあげました。

うさぎを追いかけてついた場所は、栄光の大地と呼ばれるエルドラントでした。

うさぎは中に入ると、ぽっかりと開いた大きな穴に飛び込みました。

うさぎはスカートを押さえて飛び込んだのに、アリスは豪快に水泳のように飛び込んだので、
スカートが壊れた傘のようになりました。

「きゃ〜っっ!!」

アリスはかわいらしく悲鳴をあげてスカートを押さえました。人選をミスったとしか思えません。






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