Novel Tales
□甘く、淡く
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統合された世界で
私達は幸せに暮らそう
甘く、淡く
「先生、ジーニアス、その荷物どうしたんだ?」
自宅の前に立つジーニアスとリフィルの傍らに、
荷物が満載された大きなリュックが置かれていた。
「先生達、どこかに言っちゃうんですか?」
コレットが心配そうに聞いた。
「少しでもハーフエルフが受け入れられる様に、
世界を回るんだ」
ジーニアスが真剣な顔付きで言った。
「出発は・・・そうね、
明日になると思うわ」
「もう・・・帰って来ないんですか?」
コレットはしゅんとうなだれた。
「長い旅になるだろうけど、疲れたらイセリアという故郷に帰る事ができるわ」
リフィルは優しく諭す様に言った。
「此処は、私達ハーフエルフを受け入れてくれた場所ですもの」
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