Novel Tales

□MESSAGE
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「コレット」
呼びかけると彼女は
振り返り、優しく笑った
自分の胸程までもある
草を掻き分け、ロイドはコレットの元へ歩いて行く。
「そろそろ帰るか?
皆待ってるぞ」
コレットは何も言わず、
笑顔のまま頷いた。
「あーあ、今日の料理担当、先生だってさ」
ロイドが不満げに言うと、コレットが微笑む。
「仕方ないか・・・・
帰るぞ、コレット」
呼びかけるが、
コレットはためらう様に
その場に立ち止まる。
「・・・・?どうした、
コレット」
ロイドが聞くと、
コレットははっとしたように顔を上げ、
首を横に振った。
「・・・そうか、あんまり何でも自分で抱え込むなよ」
ロイドが踵を返し
歩きだそうとした時、
コレットは彼の服の首の後ろに着いている
白い飾りを引っ張った。
「?」
訝るロイドの手を持ち上げ、コレットは指で字を書き始めた。
彼女は天使化の為に声を失い、気持ちを伝える術は限られている。
そのため、こんなことでしか意思を伝えられないのだ。
ロイドはコレットが書く文字をひとつずつ読んでいく。
「心配・・・してくれて・・・ありがとう、ロイド・・・ロイドが、私の
こと気にかけてくれて・・・嬉し、い・・・でも、だいじょぶ・・・それだけで充分、だから・・・ロイド、」
その続きを一文字読み上げる度、ロイドの頬は
朱が刺していく。
「だい、す、き・・・・
−−−−っ!?///」
ロイドはばっとコレットの手を振り払い、
口をぱくぱくさせた。
「コ、コ、コレット!?」
コレットは夕日の中で
照れたように笑った。
その笑顔に、胸がどきんとした。
コレットはロイドの前にでると、早く帰ろう、という様に手を引いた。
(んだよ、もー・・・////)
ロイドはにやける口を押さえながら、トリエットの占い師の言葉を
思い出した。
『その人はずっとあなたのそばにいて、あなたを見守っているわ。強く清らかな彼女の思いがあなたを包んでいます。彼女の想いに気付いたなら応えてあげるのね』
(こいつの事だったのかな・・・)
ロイドは自分の手を引く
コレットが、なんだか
さっきと違って、
もっと綺麗な、眩しいものに見えたような気がした。



☆おまけ
(想いに応える、か・・・どうしたらいいんだろな・・・そうだ)
「コレット!」
ロイドは自分の手を引いていた手を逆に引っ張った。
そして、その額にキスを落とす。
コレットは真っ赤になって額を押さえた。
「ちょっと・・・見せ付けないで頂戴」
「何やってんのロイド・・・///」
リフィルとジーニアスが茶々を入れ、
「・・・・」
しいなが俯き、
(若さ故の過ちはするものではないぞ、ロイド・・・)
クラトスが心で泣いた。

後書き

OPムービーをみたらこんな妄想が浮かんだんよ−!!
てか、オンの初書きはこれでいいとして
オフの初書きが18禁という事に疑問を感じる。

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