Novel Tales
□寒い日には
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「くしゅっ」
雪の降る街で、少女が小さくくしゃみをした。
「おいティア、大丈夫か?」
「あ・・・大丈夫よ、もうすぐ宿だから・・・」
それでも、剥き出しになった二の腕はとても寒そうだった。
「そういうルークは大丈夫なの?とくにお腹」
「うっ・・・大丈夫だよ」
俺が腹をおさえながら言うと、ティアがくすりと笑った。
「やっぱり寒いのよ」
「いっ・・・いーだろ別に!」
それにしても寒いな。
俺もティアも身体は冷えてるだろうし−−−
・・・まてよ。
冷えてるって事は、あたためりゃいいんじゃねーか?
「ティア、こっち来て」
宿の部屋に入り、俺はティアを側に来させた。
「・・・?ルーク、どうしたの」
「いいから」
幸い今日は二人だけで来たから、邪魔するやつはいないはずだ。
「ルーク・・・・んっ!」
俺はティアの肩を強く掴み、唇を塞いだ。
「るっ・・・ルーク!?ま、待って・・・や、あ・・・っ」
息が苦しいのかティアが俺の胸をどんどん叩いて来る。
キスをやめてやる気は毛頭ない。
ベッドに押し倒して、
さらに深く、
「る・・・るーく・・・?っあ、やぁ、んっ」
口の中に舌を侵入させて、抵抗されないように手首も固定しておく。
「やぁあ・・・あっ・・・」
俺はティアの頬に触れた。
−−−−熱い。
「っ・・・は、いきなり何するの!!」
「ごめんごめん。でもさ・・・暖かくなっただろ?」
「・・・・〜っ・・・ばか・・・///」
ティアは顔を真っ赤にして、俺に抱き着いてきた。
「・・・ティア?」
小声で、ぽつりと。
「・・・つづき」
熱が冷めるまで、求めあって。
End
★あとがき
最後がちっと意味不明。
ティアの「調子に乗らないで」と「ばか」は愛情表現だと思う。
2007 10/07