□綾乃様
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《修行でのひととき》




「ハァ…ハァ………」

「僕の知る君には程遠いよ…。今日はもう帰る」


そう言い残し、雲雀は出ていった。




「…いったい、どうやったらこのグローブの炎を扱えるんだ?」

綱吉は雲雀の出ていった後、ずっと考えにふけっていた。
雲雀との修行を経て、グローブが進化した。が、炎を思い切り出すことは出来ても、それをコントロール出来ない。そのため、動きの素早い雲雀に圧倒的な差をつけられてしまう。

「何が足りないんだ…」


「綱吉、ここにいたの」

声のする方を見ると、出ていった雲雀がいた。

「……恭弥さん…」

綱吉は、雲雀と二人きりなのを確認し、名前で呼ぶ。

「思い詰めた顔してたよ」

「あ、はい…さっきの修行のことで…。自分の技をちゃんと完成させなきゃいけないし、自分がボスなんだからしっかりしなきゃって思うんですけど…全然上手くいかなくて……」

先ほど散々雲雀に殺されかけた事を思い出
し、自分の力の無さを実感した綱吉。そして、何も知らないランボやイーピン、ハル、京子達を守らなければならないと思っていても、力の無さを自覚して以来、守れる自信はなかった。


そんな事を雲雀に洩らす綱吉。







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