白昼夢

□こんにちわ、赤ちゃん
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「何てこった…」








「え!何か悪いんですか?」


「花子ちゃんに、ザンザスの子供が出来るなんて…」





「素直におめでとうって言ってください!!」




病気をして診てもらう度に、あたしにセクハラをしてザンザスに半殺しにされているシャマル先生…。


この人はもう…。腕は良いのに…。




「ザンザスには、もう言ったのか?」


「…いえ。まだです。」


「ちっ。喜ぶヤツの顔が浮かぶな。」



…喜んでくれるのかな?



あたしは不安げに、お腹を擦る。






「しっかり栄養のあるもん食べて元気な子供産めよ。」


「…あ!はい!」




…まぁ、いきなり理不尽に怒られることも無いだろうし言うだけ言ってみるか…。




そんな事を考えながら、帰り道をてくてく歩いて帰る。






「ただいまー。」




大きな皮の黒いブーツが目に入る。







「ザンザス?帰ってるの?」


「花子。」

部屋の奥から、ザンザスが歩いてくる。



「ごめんなさい。出かけてたから、ご飯まだ出来てないんだ。」


「別にいい。」









そう言うと、ザンザスは素早くあたしの後ろに回り抱きしめる。






「…?前からじゃないの?」





「…ガキが潰れるだろうが。」




そうだよね。赤ちゃん潰れちゃう…って!!!



「何で知ってるの!?」


「勘だ。」




昔からザンザスの勘は良く当たるなぁ。


と妙に関心してしまう。
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