白昼夢
□だって…
1ページ/3ページ
「だってオレ王子だもん。」
…なんて便利な言葉なんでしょう。
この言葉で何回も、あたしは彼に無理難題を言われ翻弄されている。
今日だってそうだ。
「王子はこんな地味な仕事しないから。」
その一言で、あたしは何故か彼の報告書の作成を請け負っている。
「…はぁ。」
思わず出た溜め息。嗚呼、もう深夜だ。
いい加減眠くなってきた。
「もう、寝てしまおうか…」
そう言いながら、ベッドにダイブする。
ふわふわのベッドの誘惑には、勝てそうにも無い。
「…ふぁ。ねむ…。」
眠気で、手や足が熱い。
其処までの記憶を残して、あたしは眠りに落ちた。