■夢の間■

□紅の月-6
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『私と彼の出会いは分かったかしら…
正直当事者の私ですら記憶が曖昧な所があるのだけど続き、話しますね…。』
















ヴァンパイアが真に伴侶と出来るのはただ1人。
そして彼、マオは最初のヴァンパイアだったわ…



「俺の血をお前に全て与える。
その後お前の血を全て俺が飲み干し自身の血へと変化させる。
変化に用いられる時間は一月。その間お前は俺を守り続けるんだ。

血の移行がされた瞬間お前は神でも人でもなくヴァンパイアとなる。


堕ちた者ではなく真のヴァンパイアにな…」




『わかりました。ですが、それは通常人に術式を用いた場合の反応では無いのですか?
自惚れではありませんが、私は人とは違います。
貴方の血を受ける事も、貴方が私の血をかなりのリスクがあると思われます。』


そう、セレスもマオも血に力を秘めた存在そしてー…対局の存在だ。


「知っているさ。だが、双方そのリスクをクリアした時どれほどの力を持つか楽しみでは無いか?」



まるで自信があると言った表情で不敵に笑った。




紅い瞳が揺らめくー…




『わかりました。私も貴方も最初で最後の1人、その博打乗りましょう…


成功したら私を幸せにして下さいね?』











〈その後、私達は無事伴侶の儀を終え彼は退魔の力に免疫を持ち、私はヴァンパイアとなった。
彼も私も血の力をコントロールする事を覚えたわ。
私も彼も純粋な魔であり、また異質な力も持つことになったのだから…


そして私は子を産み一族を増やしていったー…〉












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