オリジナル小説置き場
□さよなら My heart
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…そりゃあ、さ。
私だって疲れる事はあるわ。
毎日毎日、同じ日常生活。マンネリと化した日常生活。
確かに、味気ない毎日に正直うんざりしてるのは事実よ?
…………。
あ、だからかも。
最近夢を良く見るのは。
そう、疲れてるのよ。
……。
疲れてるのよ…。
まだ高校生なのに。
こんなんで精神にガタがくるだなんて…。
…私はババァか、っての…
…あ、そういや明日お祖母さんのお使いに行くんだったっけ…。
……面倒ね。
ま、明日の事を今考えてもしょうがないわよね。
寝よ、寝よ。
…ホラ、アイツの時計は既に深夜1:30を指してるじゃない。
朝型の私にとってはツラい時間帯ね…。
さて、寝ましょ。母さんと父さんもとっくに寝てる頃だし。
2人共、
…おやすみなさい。
…アイツは言ってた。
「舞サン、朝起きんの苦手でしょ。…僕愛用の電子時計、あげよっか?…あ、エンリョは無しだよ!…そんな謙遜する仲じゃないだろ、僕達…」
その日からよ。
私が、登校途中の朝のラッシュに遇わなくなったのは…
アイツがくれた時計のお陰で…
…いや、くれたのはアイツじゃないかも。
ある日突然、私の家の机に置いてあったのだから。
あ、そうよ。
時計見て思い出したわ。
アイツは夢の中で、学校に遅刻するぞ…って笑顔で言ってた。
勿論、私に向かって。
…時計の件もそう。
いや、おかしいのよ。
彼がそんな事、私に言った覚え無いもの。
だから、疲れてるの。
疲労からきてるのよ。
だって、そうとしか考えられないわ…
アイツは……
私と喋った事ないのよ?
…亡くなってるのよ?
死者が私の夢の中で語らってる…とでも?
悪いけど私………
霊感は無いんだけどな――――