V

□3章 脱出


突然、背後に凄まじい重量が落下してきた。
何事かと思い、振り返ると…


なんと、そこに現れたのは、巨大な触手を持つモンスター。


「え〜〜!!?
もー!アンチさんが余計なこと言うから、本当に敵が来ちゃったじゃないですか!」

「オレのせい!?」

「仲間割れしてる場合か!」


鋭い声で叱責し、ブラックマジシャンは杖を構える。
敵から目を離さず、後ろのふたりへ声を飛ばした。


「この者の相手は私がする!
その間に、ふたりはゲート前の障害を破壊しろ!」

「お……おうッ!」

「お師匠様、カッコいいー!」

「働け、チビっ子ッ!!」


…仕事を頼むにはすこぶる不安な二人組ではあったが…この際、仕方がない。
ここで立ち止まっていては、白い光に飲まれるのも時間の問題だ。

気持ちを入れ替え、ブラックマジシャンは敵に向き直る。


(……なんだ。こいつは…。
こんなデュエルモンスター、見たことがない)


どうやら、自分達の仲間ではないようである。
ならば遠慮は無用だろうが、相手の能力がわからないのはやっかいだ。


(敵は触手のモンスター……
捕まらぬよう、離れて戦うのが得策だろうが……。
……どうする……)
  1. 危険を承知で近づく
  2. 無理せず距離を取る


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