V

□3章 脱出



そして、ついにゲートを発見したが…。


「な……」

「なんだこりゃ!?」


…目の前には、現実世界に繋がるゲート。
しかしそのゲートへ入るのを防ぐように、巨大な岩のようなモノが、でん、と置かれていた。

「ありゃりゃ…これ、どかさないと現実世界行けませんねー。
…見たところ、魔法で壊せそうですよ!」


嬉々として杖を構えるガールの横で、アンチは面倒くさそうに頭をかく。


「てかコレ、完全にオレらをとーせんぼしてるよな…?
なんだっての?敵のしわざか?」


アンチの言葉に、考え込むブラックマジシャン。


「…だが、敵のしわざだとしても…一体なんのためにだ?
こんな障害、ガールの言ったように私たちの魔法で砕けば済む」

「あー…砕くまでの、時間を稼ぎたいんじゃねぇの?
例えば、そうなー……。


オレらが、この岩に足止めされてる間に…敵が襲いかかってくるとか」



ヒュ〜〜ン…ズドォォォンッ!!!



「!?」

「ひゃああああああ!?」

「な…なんだァ!?」
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