U
□パンドラ編A
2ページ/6ページ
パンドラの宣言がくだった瞬間。
巨大な手腕がブラックマジシャンをわしづかむ。
(く……!)
「させるか!」
すかさず遊戯が動いた。
「トラップカ−ド精霊の鏡!
このトラップカ−ドで、貴様の魔法は俺がコントロールするぜ!」
闇の手腕は、しぶしぶ、ブラックマジシャンを解放した。
(ありがとうございます、マスター!)
ブラックマジシャンはパンドラに向き直る。
(……?)
その時、ブラックマジシャンはなにか違和感を覚えた。
今のトラップカ−ドで、勝負の流れは遊戯に傾いたはずである。
にも関わらず、パンドラの表情に焦りはない。
(……まさか……!?)
「クク……かかりましたね」
パンドラは勝利を確信したような笑みを浮かべていた。
「腕はおとりだったのですよ。
あなたにトラップカ−ドを使わせるための……」
(おとり、だと!?
では、こいつの本当の狙いは……!)
「ヒャハハハハハ!!
私の狙いはこれです!
相手がトラップカ−ドを使った時に使えるトラップカ−ド!
悪夢の十字架!!」
(な……)
パンドラの場に、カウンタートラップ悪夢の十字架が発動する。