T

□誘惑
1ページ/8ページ


『誘惑』



激しい息苦しさを感じて、ブラックマジシャンは目を覚ました。


嫌な汗が頬からアゴへ伝わる。

眼前に広がるのは、見覚えのない景色。


「……こ、こは…?」


頭が痛み、視界が揺らぐ。

右手で額を支えようと
したが−−できない。

腕が、全く動かないのだ。


「…………!?」


否、腕だけではない。

ブラックマジシャンの身体は、錆びた十字架に
はりつけにされていた。


「なんだっ…これは!?」

「ふぅん、どうやら実験は成功のようだな」


聞き覚えのある声。

ブラックマジシャンは大きく目を見開いた。


「な…………………







海馬瀬人!?」


彼の眼前に現れたのは、
KC社長、海馬瀬人だったのだ。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ