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□ブラマジさんがゆく そのA
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『ブラマジさんがゆく その2』
「お師匠様ってマスターのこと大好きですけど、もし喋れたりさわれたりできるとしたら何をするんですか?」
(…と、聞かれたが……)
ブラックマジシャンは、腕を組み、一人で座りこんでいた。
顔には深い思案の色が浮かび上がっている。
(……思えば、考えたこと…なかったな。
マスターと……言葉を交わし、触れ合うなど…
そんな、恐れ多いことは……)
しかし、とブラックマジシャンは思い直す。
(もしも、もしも……
そんなことができるのならば…私は……
私は………)
モヤモヤモヤ…………
『ブラックマジシャン!いつもありがとうな!
お前には助けられてばかりだぜ!』
『いえ…もったいないお言葉です…!
私は、私は…マスターのお役に立てることこそが至上の喜び…!』
『フフ…そうか…
じゃあブラックマジシャン、ひとつ頼みがあるんだが、聞いてくれるか?』