other*novel vol'3
□変態に恋した
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柔らかな日差しが降り注ぐ、昼下がり。
お腹いっぱいにランチを食べたせいか、それとも長丁場だった事件が解決し、ホッとしたのか、わたしは少しだけ…と思い、デスクに突っ伏した。
「zzz…」
「なぁ、アイツどしたん?さっきからデスクに突っ伏して寝てるで。」
「やっと事件が解決したからな。たまにはいいんじゃないのか。」
「やっと片付きましたからね。長かったもんなー。」
「事件が片付いても残務整理とか、いろいろある。いつも任せてばかりだし。」
「…とは言え、仕事中に寝るのは関心しねーがな。ま、またいつ事件が起こるかわかんねーから、寝かせておこう。」
「さすがボス、優しいなぁ。」
「この男社会で、良くやってるよ。」
「女を捨てて、捜査をしてるって感じやもんな。」
「こんなだったら彼氏もいないんだろうな。」
「こいつの女としての顔、想像できひんわ。」
「酷すぎ。」
「いいえ、皆さん誤解をなさってませんか?」
「!?」
「誤解ってなんや、克之。」
「沙絵子さんのことですよ。」
「何が言いたいん?お前、月島の何を知ってるん?」
「知ってるも何も…私と沙絵子さんは…裸のお付き合いをさせていただいてるんですよ?」
「へ?克之と月島が…裸の付き合い…?って…まさか…水曜日の恋人!?」
「…お前…知らなかったのか?京橋と月島、付き合ってるんだぞ。」
「えええ〜!?何、ボスもお前らも二人が付きおうてるの知ってたんか!?」
(全員頭を縦に振る)
「知らんかったんは、俺だけ…」
「しかし、よくもまあ、京橋と付き合う気になったもんだよな。」
「…言い方、酷い…」
「で、京橋は月島の何を知ってるんだ?」
「それはですね…」
「………?」
「沙絵子さんは、変態プレイがお好きなんですよ。」
「!!!」
「昨晩は久しぶりだったので、ついエスカレートしてしまいました。」
「だから寝てるんだな…」
「……お前が月島を変態にしたんだな。」
「変態京橋に恋をするとはな…」
「それは酷いですね。彼女はもともと好きだったんですよ。隠していたんです。それが私と付き合ってから開花したんでしょう。」
「…どんな感じなんや。」
「どんな感じなんや、とは?」
「だーかーらー!その、女としての顔や!どんな感じなん?」
「知りたいんですか?」
「気になるわ。」
「そうですか、それでは………」
こんな会話が繰り広げられてるとも知らずに、わたしは、ぐっすりと眠っていたのだった−−−
title‡下心と青春
end