嫉妬深い男は好きですか?


「もうエドガーなんて知らない!」

「リディア!」

リディアはそれだけ言うと、部屋を出て行ってしまった。

ああもう最悪だ

どうしてこんな事になってしまったのかというと、公園へと出掛けていたリディアを迎えに行くと、リディアが見知らぬ男と楽しげに話をしていた。
いてもたってもいられなくなり、リディアを男から引きはがして強引に伯爵邸へ連れ帰って来た。
当然リディアは怒っていてさっきに至るという訳だ。

「ハァ……」

ため息をついて乱暴にソファに腰掛けた。
自分がこんなに独占欲が強いなんて
本当にリディアに出会ってから初めての事ばかりだ
そんな事を考えていると控えめなノックの音が聞こえてきた。

「どうぞ?」

入って来たのはリディアだった。

「あのねエドガー、さっきはその、ごめんなさい…。少し言い過ぎたかしらと思って……」

少し震えながら話すリディアが可愛くておもわず抱きしめてしまう。

「エドガー?!」

「ごめんねリディア、さっきのは僕が悪かったよ。リディアがあの男と話しているのを見たらいってもたってもいれなくて」

「もうエドガーたら…。私があなた以外の男の人を好きになるなんて有り得ないわ」

きっぱりとリディアは言った。

それがとても嬉しくて、リディアを抱く腕につい力がこもってしまう。

「ん…エドガー、痛いわ…」

「ごめん…。でも、もう少しだけこのままで…」

リディアの温もりに包まれていたい。

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