+DYD+

□ダンゴよりもずっと甘い
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「ごめんね、私が歩くの遅いからさ。」
というと、ライナは、
「ほんとだよなぁ、超めんどくさいのに。」
と言った。
「超めんどくさいけど、ミハネは俺が守ってやんないとなぁ。」
と言った。そう言って、やさしく笑った。
きっと私今真っ赤になってる。そう思いながらも、ライナの顔を見上げた。
そのとき、フェリスから声がかかる。
「おい、何をしている。お前達の分のダンゴがなくなってしまうぞ。」
「あー、悪い悪い。今行くから。」
ミハネ走れるか?と聞かれ、小さくうなずく。
「じゃぁ、行くか。」
と、ライナは手を引いて駆け出す。
それも、私に合わせてゆっくりと走る。
さっきからずっとつないだままままの手を見てから、私は言った。
「ライナ、大好き。」
「なっ・・」
うろたえて、少しだけ赤くなったライナが言う。
「あー、えー、その、、俺も。・・好きだよ。」
そして、足を止めて、私を抱きしめた。
そのまま私を持ち上げて、抱えたまま、走り出す。
「フェリスー、後ちょっとだけ待ってくれないー?」
そう叫んだ声が裏返りそうだったことを、私は見逃さなかった。


<ダンゴよりもずっと甘い>
ライナの匂いの中で
私はクスクス笑った

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