銀 魂 × 薄 桜 鬼
□ te te te、take off -08-
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―ピンポーン
新八「はーい。…あ、はるさん。どうかしましたか?銀さんですか?銀さんなら中に…」
『いや、今日は新八くんに会いに来た』
新八「僕にですか?…それに、あの…後ろの方たちは…」
『この2人は原田さんと平助くん』
平助「はる、コイツがこっちの新八か?」
原田「本当に9割が眼鏡みたいなヤツだな」
『でしょ?』
新八「アンタ僕のことどんな風に紹介してんだァァァ!!!!」
×××
銀時「よォはる、久しぶりだな」
『一昨日会ったばかりだと思う』
銀時「銀さん、3日もはるちゃんに会えなくて干からびるところだったんですー」
『そうですか』
銀時「あんなむさい連中んとこじゃなくてここに住めよ。銀さんはるのこと心配で心配で夜も眠れません!」
『収入が安定したら考える』
新八「そんなことよりはるさん、この人たちどうしたんですか?」
神楽「いよいよはるにも春が来たネ」
銀時「何!?そうなのかはる!認めねーからな!オレは断っっじて認めねーからな!!!!」
新八「諦めた方がいいですよ銀さん。こんなイケメンな方たちに適うわけないじゃないですか」
銀時「オレにははるとの幼い頃からの時間があるんだよ!こんなどこの馬の骨ともわからねーヤツらにはるがやれっか!!つーわけだからはる、オレんとこに嫁げ」
平助「はる、嫁に行くのか?寂しくなるな…」
『待てェェェ!!!!誰がこんな万年金欠なパーのとこに嫁ぐか!』
原田「パー?」
『頭パーのパーです』
銀時「天然パーマじゃなくて?ひどくないはるちゃん」
神楽「それで、はるは何しに来たアルか?」
『新八見に来た』
新八「天然記念物みたいな言い方やめてくれません!!?」
神楽「ぱっつぁんのどこが天然記念物アルか。珍しいメガネが生息してんのをはるは見に来ただけネ」
銀時「なんだって新八なんか見に来んだよ」
『彼らの知り合いにも新八っていう人がいるそうで。こっちの新八を見に来たんです』
平助「でも新八っつぁんと全然違うよな」
原田「あぁ。オレたちの新八はもっとでけーしな」
平助「筋肉だけが取り柄だからな」
原田「食い意地張ってるし」
『ろくな人じゃないですね』
原田「新選組にマシなヤツなんていねーよ。そんなヤツはやっていけねーからな」
「「「真選組?」」」
銀時「こんなヤツら真選組にいたか?」
神楽「いたら気付くアル」
新八「新しく入った隊士とかですか?」
『いいや、真選組違い。彼らは新選組』
銀時「どう違うんだよ」
『新選組の方がイケメン。あと屯所にまだ3人いるよ』
銀時「それ真選組の紛い物じゃねーの?あ、真選組が紛い物か」
『彼ら違う世界の新選組らしいんだよね』
銀時「オイ、頭でも打ったかはる」
新八「どういうことなんですか?」
原田「どうもこうも、気付いたらここに来てたんだよ」
『時空を越える力があるんだよ。この人たち』
原田「ねーよ」
『今真選組が保護してるの』
銀時「騙されてんだよお前ら。バカだからな、真選組は」
『でも新選組の副長の名前が土方歳三だし、沖田総司もいるし』
銀時「それが本名だっていう証拠は?」
『……………………あ』
銀時「ほぅれ見ろ。めちゃくちゃ怪しいじゃねーかコイツら」
原田「はる……」
平助「オレたちを疑うのか…?」
『………。私は、みんなと仲良くなれればいいなーって。そう思って屯所に彼らを連れていった。みんなの毎日がもっと楽しくなればいいなーって。ただそれしか考えてなくて…』
銀時「………はぁ。昔から単純すぎんだよ、お前ェは」
『この人たちの身の潔白なら私が証明する。この人たちは…私が守る。それでいい?』
銀時「良くねぇよ。ったく、よくそんなんで保護出来たな。まぁあのゴリラはお人好しだし?」
新八「でも土方さんがよく許可しましたね」
銀時「アイツもはるには甘ェからな…」
原田「確かにオレたちは身元の保証もねェ怪しい集団だが…この世界で信じてるもんが一つある…」
ポンと頭の上に何かが乗っかる。
原田「コイツだ。はるがオレたちを信じるようにオレたちもはるを信じてる。アンタらもこの子だけでいいから…信じてやってくれよな」
『原田さん……』
平助「はるがオレたちのこと見捨てなくて嬉しかったぜ!」
『平助くん…』
銀時「………仕方ねーな。その代わり、はるを泣かすんじゃねえぞ」
『銀時………』
“ありがとう”
(帰して良かったんですかね、あの人たち…)
(はるは昔から人を見る目だけはあったからな。大丈夫だろ)