V
□[sweet shortcake☆]
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愛しい君に
sweet nothings...
目が覚めると俺の腕の中にすっぽりと納まって居る愛しい存在がそこにあって
つい頬が緩んでゆくとその子は俺の胸板に擦り寄って可愛い寝顔を俺に向けてすうすう吐息を漏らす
「新八……」
昨日は可愛いこの子の誕生日、普段少し背伸びしてるこの子に何か欲しいものある?って聞いたら
首を横に振って、でも
『今日は甘えても、良いですか…?』
って新八が俺にぎゅってしがみついて来て恥ずかしそうに頬を染めて
そんな事言うから
『銀さんにいつでも甘えて良いんだよ?』
新ちゃんになら大歓迎だからって笑って言うと俺につられて新八も可愛く笑って…
眠るこの子の黒髪をゆっくり撫でると新八は身を捩り幸せそうな顔をする
そんな新八の片手をとり指を絡めるとそこにある物がキラリと光った
何が欲しい?なんて、本当は前々から買ってあるものがあった
新八に内緒で夜働いてこっそり貯めたお金でそんなに高価な物買えなかったけど
新八の前に片膝をつき細い手を取り、まるで王子様がするように手の甲にキスを贈ると新八は真っ赤になっちゃって
そのまま左薬指にキラキラ光る指輪を填めたら今度は泣き出しまった
こんなお金どこにあったんですか?とかキザすぎますよとか言って
でも嬉しそうに幸せそう微笑んでありがとうございますって大切そうに指輪を胸に抱いて
そんな新八が可愛らしくて抱き締めてキスをすると
また新八は俺にぎゅってしがみついて来て大好きって微笑みながら
涙流した
神楽は俺らに気を使ってか定春連れて出て行ってて、俺と同様に新八を好きな野郎共は
今日新八が誕生日って事をまだ知らない
だから今二人っきりで、新八は人の目を気にせずに俺に甘えられるから
ずっと俺にくっいたまま離れない
ソファに座ってる俺の上に新八が向かい合わで座り
額をぴったりくっつけて時々笑って目が合うとまたキスをして
何回も口付けて
テレビの音は聞こえないもし付けていても耳には入らない
入ってくるのは新八のクスクスと小さく笑う声とチュッチュッと
小鳥の囀りのような音と甘く漏れる吐息
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