V

□[be in love...U]
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この物語は
[be in love...T]
の新八目線の逆Ver.銀時目線での話です。



こちらの話が苦手な方

でなければ、ご観覧ください













もしもこの恋が

叶わなくとも

俺は君にずっと




be in love...










夢から覚めると自分の手に温かく柔らかな感触がし、瞼をゆっくり上げてゆくと

黒髪の少年が俺の手をまた握っていた



志村新八、妙の唯一の血縁、歳はたしか16で万事屋で神楽と共に働いている

たしかに妙の男バージョンつーか、どことなく顔の作りが似ている気がする


スヤスヤと眠るこの子はときどき銀さんと俺の名前を呼び幸せそうな顔してでもどこか悲しそうな顔して

ほそい手で俺の手を離さないよう離れないようににぎゅっと握って

そんな少年を何故か可愛いと思ってしまう
もしかしたらこの子は俺にとって大切な存在だったんじゃないかなって最近思うようになった

まるで弟みたいに可愛い存在?
家事を嫌な顔ひとつせずしてくれる従業員?
ただの上司と助手の関係?



握られた手を握り返すとこの子はまた幸せそうな顔をして
俺の手にすり寄るようにして頬擦りをする

また可愛いと思ってサラサラの黒髪に指を這わし撫でると

そのまだ幼さが残る少年に自分の顔を近付け


キスをした



俺はおかしい。野郎が野郎を好きになるなんておかしいって思ってたのに

俺の手を握り眠るこの子が愛しくてたまらない…

この子だけの記憶がなくなって、最初は別にたった一人だけの記憶くらい
なくなったって不便はしないし別にもう思い出さなくてもいいかななんて思っていた


だけど、この子が万事屋で俺達の為においしいご飯作ってくれて

買い物だっていらないもの買わずにちゃんと行ってきてくれて

俺がパチンコでぐうたらしてる時この子が依頼を受けてくれてたり


しっかりしてて、でも時々ドシをやらかして

苦笑して、その笑顔が可愛くてでもやはり少し悲しそうで泣きそうで…


守ってやりたいって思うようになって
俺の記憶の一部から消えた少年に俺は

恋をしてしまった





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