文
□受験生へ
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雪が
ちらちら降ってきた
いつかくるとわかっていたこの時
心臓がばくばくして、まるで鉄の錘を引っ提げてるみたい
ぎゅうぎゅうと締め付けられて痛い
でもそれはみんなの期待の重さ
自分の努力の重さ
その痛みは心地いいですか?
三年間、
ゲームも
友達も
漫画も
テレビも
寝る間も惜しんで勉強した
しんしんとただ降り積もる雪のように
今までたった一つのことのために自分は頑張ってきた
イライラすることもあった
八つ当りするときもあった
心配されるときもあった
怒られるときもあった
誉められるときもあった
懐かしくて、最近のこと
スタート地点に立つまでずいぶん時間がかかったなぁなんて
いつも一緒にいたシャーペンを持って考える
この時が終わったらみんなにありがとうっていおう
本当に、ありがとうございますって
それから、これからもよろしくお願いしますって
このちらちら降る雪が
ひらひら舞い落ちる桜に変わる頃に
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