日が暮れる

□☆始まりの合図は突然に☆
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「恒くん!!恒くん恒くん恒くん恒くん!!」

バターンっと勢いよく現れたのはよく知る顔。

「なんだぁ・・・親父朝っぱらかテンションたけーよ、
出直して・・・・。。。」

ちらっと目をやるけど眠気には勝てずにさっきよりも深く布団をかぶる。

睡眠って大事なんだぞー

休みの日は寝たおすって心に決めてるんだ

それじゃあお休みまた明日。


と、すぐさま夢の世界へ旅立つ予定だった
そう予定だったのに・・・

「朝っぱらって・・・もう昼だよ!
ってか昼ですらないよ!何時だと思ってるのさ!!」

そう叫ぶや否や布団をはぎ取られた。

唯一の防具をとられた俺は全身をさらけ出す形になり、
しょうがなくはぎ取った人物を恨めしげに見る。

そんな俺の様子を気にすることなく、
ちゃんと目を覚ました俺に満足したのか親父は話しを続けた。

いや、“話しをする”というと語弊が生じる。

奴は決して話しをしたわけではない。

ただ一方的に“叫んだ”の方が日本語として正確だろう。

「おとーちゃんはついにやったよ!!!」

・・・しかも意味のわからない、
ほとんど奇声に近い感じで。。。

それに対してついに頭がおかしくなったのか、と思ったまでは良かった。

そこで話しをやめるなり、また寝るなりすれば良かったんだ

いつもは見せない仏心を出したばっかりに、
ちょっと話しを聞いてあげようなんて俺らしくない事をしたばかりに
なんて思っても今更すべて後の祭り。

何回このときのことを思い返したって起こしてしまった行動は変えられない。

そう、思い返せば思い返すたびこのときの俺はこう言ってしまうんだ。
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