□おイタ ニノ×智
ニノSEED
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「すげぇ」
いつも通り単調な口調で驚くリーダー。
その目の前で器用にトランプをパラパラする俺。 単調だけど、本気で驚くリーダー相手に俺はもの凄いご機嫌。
「リーダーだけだよ 驚くの」
そしてまた、新たなマジックを見せる。
相葉ちゃんは馬鹿だからタネ教えてしか言わないし、潤くんはクールだし、翔さんは凄い、凄いってガキ扱いだし。
「すげぇ」
またも称賛の声に満足。 「…ニノ? 皆来ないね」ニッコニコでトランプを切り、もう一つ披露してやろとコインを取り出した時、不意にリーダーが俺を見た。
「えっ?…」
居酒屋の個室に掛けてある時計を見ると、約束の時間、もう二時間は過ぎていた。
俺は携帯の画面を確認したが音沙汰無し。
「来ない 電話してみる?」
そう言って俺はリーダーに携帯を見せた。
黙って頷くのを確認し、翔さんへの電話を発信した。

相変わらず呼び出し音も嵐だよこの人…。

ワンコーラス終わり、結局「出ない」とリーダーに合図し電話を閉じた。
相葉ちゃんも出なかったし…何やってんだよ。

「松潤も出ない…」
少しふて腐れた様にリーダーが呟いた。

相変わらずラブラブですねあんた等。

今日は久々、5人で集まれる日。
言い出しっぺは相葉だった。
『ソロの仕事も皆終わる頃でしょ? 皆で呑みに行こうよ』と、しかも今朝突然。
何を言い出す、そんな思いで各自スケジュールをチェックすると偶然にも5人共夜はがら空きだった。
だから、集まる事になった筈が…何?コレ…。
居るの俺とリーダーだけ。
集まるまでの暇潰しでトランプマジック見せてたけど…正直そろそろ飽きてきた。
しかも二時間って…限界だっつーの。
「リーダー? 何か頼まない?」
しかも俺とリーダー二人してこの二時間水だけ。 渋々頷くリーダーに満面の笑顔を見せて、従業員を呼んだ。
暫くしてお酒と、つまみが俺達の個室に運ばれてきた。
丁度その時、俺の着信が鳴った、画面を開くと“翔さん”と文字が動いていた。
「何してんの?」
開口一番問い詰めると、受話器の向こうで“ごめん”と翔さんが謝った。 “やっぱ…今日行けないわ”と申し訳なさそうに言う。
「来れないの?」
『…うん』
「俺とリーダーしか居ないけど…」
『えっ? …相葉ちゃんは? 松潤は?』
「まだ 来てないし 電話も繋がらない」
少し、吐き捨てる様に言うとまた、申し訳な
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