毒草の話 第四號
これは毒草についての不定期メルマガです。
------------------------------------------------------------------------------
Index
お詫びなど
バイケイソウ (2)
------------------------------------------------------------------------------
☆ お詫び
結構,日にちを開けてしまって,すみませんでした。いろいろ忙しかったんです。
風邪をひいたり,他の事に気をとられていたりと,なかなか発行できませんでした。
前回に引き続きバイケイソウ属の話です。
今回は,間違えて食べてしまった人や動物たちの話です。
★ バイケイソウ [ユリ科バイケイソウ属]
バイケイソウを誤って,食べた人または動物たちの話
まずはじめに誤って食べてしまった人たちの話を紹介します。平成7年5月13日,山梨県高根町
の清里には,「マインドフルプロジェクト」という,宗教家や平和運動家たちの交流グループ百四十
一人が,三泊四日のキャンプに集まっていた。異変がおこったのは,昼食のあとだった。あるもの
は目がチカチカするといい,あるものは顔面ケイレンなどでバタバタと倒れ,味噌汁を飲んだ百十
四人のうち,八一人が異常を訴え,病院にかつぎこまれた。調理した人の話にょれば,味噌汁用
のセリやミツバが足りなくなったので,近くにあった「山菜」を摘み,吸い口にしたのだという。その
山菜とはコバイケイソウのことで、オオバギボウシと間違えたらしかった。
次に誤って食べてしまった動物たちの話を二つ紹介します。
一つ目は北カリフォルニアの高原地帯での話です。北カリフォルニアに広く分布するバイケイソ
ウ属は,サイクロバミンとよばれる不気味な奇形をひきおこす。最初に発見されたのは、北カリフ
ォルニアの高原地帯で生まれた子羊だった。目がひたいの真ん中に,一つだけしかなかった。そ
して,上あごは極端に短いのに,下あごのほうはひどく出っばった受け口で,その口と一つ目の
あいだからは,不格好な鼻がぬっと突き出している。目をおおうほど異様な姿で母羊のお腹から
出てきたのだった。
二つ目は,アイダホのある高原での話で,通常の妊娠期間百五後をすぎ,さらに二百日以上が
すぎても出産しなかった。そのため、帝王切開されることになったのだが,生まれてきた赤ん坊は
一つ目ではなかったものの,視床下部と脳下垂体にあきらかな異常があった。原因は,母羊が,
妊娠中に食べたコーンリリーという種類のバイケイソウ属で,それにふくまれているアルカロイドが
,やはり,妊娠十四日目という「厄日」に胎児を直撃したのだった。そのため,胎児は重い脳障害をもって生まれた。
◇ メール ◇
このまま返信してもいいし,下のメールアドレスに送ってもいいです。
気軽にメール下さい。(最低限のマナーは守ってください)
☆彡★彡☆彡★彡☆彡★彡☆彡★彡☆彡★彡☆彡★彡☆彡★彡☆彡★彡☆彡★彡☆彡★彡
発行者:織原 羅夢
メールアドレス : lum_rosen@yahoo.co.jp
使用した本 : 毒草を食べてみた 植松 黎・著