□恋、愛、街
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“明日、デートしよう”

ライルにそう言われたのがつい十時間前くらい。

デート、ってなんなのかわからなくて、フェルトさんに聞いたら
“おめでとうございます。”
って複雑そうな顔で言われた。

側にいたミレイナさんには
“恋の花が咲いてるですぅ!!”
って喜ばれた。

結局、わからなかったので
スメラギさんに聞いたら
“二人だけでどこかに出かけること”
って教えてもらえた。


ライルと、二人だけで、どこかに……。
それを考えただけで昨日は全然眠れなかった。


「あれ?アニュー、隈できてる」

「き、昨日、あんまり眠れなくて…」

「はっはーぁん……。」

「な、なに?」

「さては、俺とのデートに緊張しすぎて寝れなかったんだろ」

「ば、馬鹿言わないで!!」

「お、図星か?」

「昨日は忙しかったの!!
そ、そのせいで眠れなかったのよ」

「へー…、ふーん…。」

「…………。」

「ま、そういうことにしといてあげますか。
ところでアニュー、その姿でデートする気か?」


二人だけで、出かけるって
ことしか知らない私は
普段通りCBの制服を着ていた。
でもライルはそれが嫌みたい


「だめ…?」

「だーめ。後もうちょっとだけ待っててやるから、
可愛い可愛い足を見せつける様なセクシィーなミニスカ履いてらっしゃい」

「ライルの変態。」

「どうとでもおっしゃい」



これだけは、
男のロマンですから!!


そう言ってライルは私の部屋から出て、自分の部屋の方へ行ってしまった。


…なら私も、
女の子のロマンって言って、

白のタキシード着て

って言ってもいいかしら。




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