黒バス
□舐める
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「ねー、手ぇ出して」
「へ?なんでっスか?」
「いーから」
不信そうな顔をしながらも、言われるがままに右手を差し出す涼太。あたしがこうして欲しい、ああして欲しいと言えば、涼太はだいたい聴き入れてくれる。
「やっぱきれいな手」
白くて爪先までキレイに整えられたその手を取ってじーっと見つめる。力の入っていない指先を曲げたり伸ばしたり、触ったりした。
「でもやっぱおっきいし骨ばっててちょっと硬くて、男らしい…」
「***っち、何がしたいんすか?」
「え?きれいな手だなーと思って」
「んー…。なんか恥ずかしいんスけど」
マッサージでもするみたいに丁寧に、あちこちを触って感触を確かめる。
「いいなー。女のあたしよりきれいとかずるいし」
「一応モデルなんで気は使ってるっス」
「この爪にマニキュア塗ってみたい。黄色に白のドットとかしてみたい」
「はぁ…。そスか」
「今度やらして」
「まぁ、良いっスけど」
ニィッっと笑顔を向けると、涼太は何だか照れたような、呆れたような表情をした。
「あたし涼太の手、好き」
愛しさを込めて手を頬に当てて少し目を閉じた。それからぱくり、とその人差し指を咥えてみた。咥内の暖かくてぬるぬるしたその突然の感触に涼太が焦る。
「ちょっ、なっ、***っち、なにしてっ」
「ん?きれいだったから」
「い、意味わかんないっス」
「手の甲にキスなんかじゃたりないもん」
ちゅぱちゅぱと人差し指を咥えたまま会話をする。口の中で舌を使って付け根から指先へ、爪の間を舐める。
「***、やめてほしいっス…」
「んっ、なんで?やだ?」
一旦口を離して人差し指と中指と薬指を一緒に口に含んだ。口をすぼめて出したり入れたり。涼太のアレを舐める時と同じように。
「嫌ってか、あの、」
「うん?」
「あの、なんか…」
「フェラしてるみたいで、エロい?」
「っ…」
じゅっ、じゅる、
唾液を絡め、わざとらしく音を発ててやる。涼太の指先があたしのよだれでぐちゃぐちゃになっていく様とやらしい水音に、興奮する。それは涼太も同じの様だ。
「っあ」
「おっきくなってる」
股間を触れば、少し大きくなり熱を持っていた。あたしばっかり楽しいと思ってたらどうしようかと思ってたし、安心した。
「だって、***っちの舐め方、やらしい…」
それを狙ってるんだってば。赤くなった顔を左手で必死に隠す涼太。
「こっちも舐めたげようか?」
耳元で囁いて、そのままベロリと舐めるとびくっとして固まった。甘噛みをしたら「んぁ」という甘い声を発した。中に舌を押しこめてみるとフルフルと震えて、快感に耐えていた。
「耳って案外感じるでしょ」
「っん…」
「あたし涼太に耳元で好きって囁かれるの、だいすき。ぞくぞくするし」
「っ、」
「好きだよ、涼太」
ギュッと目を閉じる涼太の肩がびくりとはねた。女の子みたいな反応をする涼太の姿に、欲情。
「さてと」
ベルトを外して、きつそうなズボンと下着を一気に引っ張り脱がせた。ほとんど触ってもいないのに大きくなったソレはピンと上を向いて勃っていた。やっぱり涼太も男の子だわ、と当たり前のことを思った。
「ちょ!***っち!」
「指と耳と舐められて、こんなにしちゃってさー。えっろーい」
「ぅっ……。言わないで…」
あたしのよだれでぐちゃぐちゃな右手も使って顔を隠してしまった。キレイな顔によだれが付いていて、独占欲を掻き立てられた。
「んあっ、あ」
先走り濡れたそこを舐めて、そのまま口の中へ。咥えきれない部分は手で擦る。
「や、***っ、ち、」
「んっ、ふ、」
「んあっ、ふっ、うっ、」
「ほえ、がまんしないれ」
「んんっ、しゃべん、ないでぇっ」
じゅっ、ずっ
顔を前後に動かしてみたり、裏側をつつーと舐めてみたり。
「あ、も、でるっ」
「んっ、ひーよ」
「っあ、んんっ、ああっ」
顔にかかった精液を指ですくってそのまま舐めた。
「っは…。***っち?」
「にがい…」
「そんなもん舐めてもおいしくないっスよ」
「うん。おいしくない…」
「ていうか手も耳もおいしくないんじゃないの?」
「でもきれいだし」
「良くわかんないっス」
黄瀬の指を舐める話が書きたかった