おお振り短編

□彼女になりたい
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「んんっ、ふ、」

「はぁ、んっ…」

「ふっ。ふぅ」

さっきまでここで、みんなが授業を受けてた。クラスメイトの声でわいわいがやがやしていた。

「ん、っあ、」

今はそこに私と元希の2人しかいなくて、薄暗くて、そこでディープキスしてる。酸素を求めて漏れる吐息と甘い声が異様に響いてるような気がして、興奮した。

「もとき、」

唇を離すと唾液が糸をひく。黒板に背を預け、身長の高い元希を目だけで見上げた。

「上目遣い、えっろい」

「元希背ぇ高いもん」

身長差は立ってキスをするとき苦しくさせる。でもそれがまた気持ちいい、それを言ったら「ドMかよ」なんて言われて笑われるんだろう。そんなことを考えていたら、元希の手が制服の中に入ってきて、首元に顔を埋めてきた。

「や、くすぐった」

「…すぐに気持ち良くなるって」

ブラのホックを片手で器用に外し、胸をゆっくりと揉みながら、そう耳元で囁いた。
胸をゆっくりと触り、首にキスマークをつけて片足を私の足の間に滑り込ませる。腰にすでに硬くなったソレを無意識なのか意図的になのか、押し付けてくる。

「押しつけてくるの、えっろい」

「あー?」

元希の髪の先が触れる感覚でさえゾクゾクするに変わっていく。逃げるように頭を後ろに動かしたら黒板にゴンと言う音をたててぶつかった。地味に痛い。でもそんなことはどうでもいい。

***、***…。

元希、元希。

心臓の鼓動が早くなっていく。それに合わせるように早く動く手と荒くなる息。制服がどんどん乱れていく。

「こっちも、触って?」

胸を揉む手をとって、濡れたそこへと導く。クチュ、と言う卑猥な音を発てて指が下着に触れた。

「今日、いつもより濡れてんじゃね?」

「放課後の教室とか、興奮しない?」

「する」

放課後の教室という、イケナイコトしてる背徳感は最高に甘くてスリリングで気持ちが良い。普段からイケナイコトはしてるんだけど。でもそれは元希も同じ。アソコを弄る指先はいつもより早くて、押し付けてくる腰はゆるく動いている。ぐり、と親指でクリトリスを押し潰された。

「んあぁっ、はあ」

「あんま声出すなってっ、」

「っ、だってっ…無理っ」

下着の横から元希のごつごつした指があたしの中に1本、2本と入り込んだ。

声も吐息もぐちゅぐちゅという音も、響いて頭を犯してとろけさせていく。

「はぁ、んっ」

「も、いれんぞ」

指が抜かれたかと思ったらすぐ、硬くなったソレを中に一気に入れた。きちんと慣らされていないのに元希を受け入れる。今日はずいぶん性急だ。学校の中だから?

「あっ、んん、」

「は、きっつ…」

「ってか、ゴム、してな」

「中には、出さねぇからっ」

「そういう、問題じゃっ、あっ」

「いーじゃ、ねーか別にっ」

元希があたしの奥に入ろうと腰を動かすたびに体を預けていた黒板に何度も背中を打ち付ける。

「んぁ、あ、いっ、た」

「痛いって言いながら、締めてっけど?」

「痛いの、背中だっ、てばぁ」

「あぁ、そっちか」

それを聞いてもお構いなしにあたしを攻めてくる。元希はあたしに対して手加減がない。いらつけば思いっきり怒鳴るし、思ったことはストレートに言う。セックスしてても本気で抵抗しなければガンガンくる。それ以前に、よっぽどでなければ本気で抵抗すること自体できない。抵抗するより先に気持ち良くなってしまう。
元希はあたしのことが好きで、好きなのにめちゃくちゃにしたいと思ってる。あたしもそれをイイと思ってて、激しくないと満足できない。それに元希とのセックスが一番好き。

「っあ、あ、んんっ」

「っは、ん」

突き上げてくる元希のスピードが速くなってきたのに合わせて、あたしもどんどん限界に近づいていく。足もガクガクで立ってるのもキツい。

「立てねぇ?」

「き、つい」

めずらしく気遣う言葉が出た。気遣いなんていらないのに。繋がったソコはぐちゅぐちゅぱちんぱちんと音を立てて快楽を求めて動いている。

「も、このまま、首に手ぇまわせ」

「んぁっ、あ、は、あ」

元希があたしの腰を持って体を支えている。なんだかよくわかんない体勢。よくあたしのこと支えてできるなあと思う。


「あ、も、やばい」

「んんっ、あっ、あたしもっ、」

「っく、出すぞ」

「はぁっ、あっ、あぁっ!」

あたしの胎内にどろどろの精液が注ぎ込まれて、元希が抜き取ったあと、そこからだらりと流れ出して下着を汚した。ティッシュでそこを拭いて元希の萎えたのも拭いてあげた。***が触ったらまた勃っちまうという元希の言葉は無視。もちろん第二ラウンドはしない。

「あー、やっぱ***とすんの最高

「それは、ありがと」

あたしらの関係はとてもふしだら。下品なのは前から自覚している。早く元希が、1人の女の子としてあたしを好きだと言ってくれないかなぁと思ってる。

「そのうちあの彼女と別れたら付き合ってよ」

「別れたら、考えても良いけどな」

「あんまり期待しないで待ってるよ」

ふしだらでやらしいあたしが、元希の彼女に勝てるのはセックスだけだ。だから多分あたしは彼女にはなれない。







 

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