おお振り短編
□君の2回目 俺の初めて
1ページ/4ページ
よく晴れた夏の日。学生達は暑さと戦いながら、仲の良いグループで集まり昼食。
***は勝手に持ち出しコピーした鍵を使い、進入禁止の屋上で田島と日影で昼食を摂る。
「なぁ***、セックスってしたことある?」
「はぁ?」
高校に入って、すぐに仲良くなった、田島悠一郎。
同じクラスで、隣の席。しかも同じ中学出身の泉や浜田とも仲がよくて、自然と仲良くなった。
「泉から聞いたんだけどさ、前彼氏いたんでしょ?」
「うん」
「ヤった?」
「う、うん…」
けれど***は田島を好きになった。そして元カレを好きと言う気持ちは薄れ、別れた。
「俺ね、セックスとかすげー興味あんの!!」
「いや、それ女の子の前で言うことじゃないから…」
***は少々呆れ気味だが、田島のそういう素直さにも惹かれたのだから何も言わない。
「興味あってな、俺***とやりてぇの!!」
「……。はぁ!?何でそういう…」
バカみたいに明るいところが好き。
「興味本位だけじゃ、後悔するよ」
「後悔なんかしねぇ。***にも嫌な思いはさせない、ゲンミツに!!」
真剣な顔が、かっこいい。
「ホントに好きな人とじゃなきゃダメだよ…」
「俺、***のこと大好き。俺絶対お前のこと幸せにするし!!」
田島の素直で飾らないところ、率直なところが大好き。
***は何も言わず田島に抱きついた。
「うぉ、***!?」
「あたしだって、田島のこと大好きなんだよ。エッチしてもいいくらい」
『そういう行為』に興味津々な田島に強引に深い口付けをする。
「んっ、ふっ…っ、***?」
「あたし、ホントに田島が好きなの。彼氏と別れたのだって、田島が頭から離れなくなっちゃったから!!」
「な、な、今のホント!?それと今、チョー気持ちよかった!」
嬉しそうな田島と、恥ずかしそうな***。
***はカバンの中から一枚だけ入れてあった避妊具を田島に渡した。
「あのさー、これって最後までやっていいって意味?」
「そうだよっ!やるからにはちゃんとやってよ」
「おう!***のこと、きもちよくしてやる。ゲンミツに!!」