銀魂短編

□Dear My Teacher!!
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「せんせー!!誕生日おめでとー!!」

「これ先生にプレゼントなの。貰ってくれる?」

「おーサンキュー」

先生の周りには女子がいっぱい。黄色い声を浴びながら、先生はいつもと変わらぬ態度でいる。

去年と一昨年は先生と先生を囲む女子の集団を見ながら焦ったりしてたけど、今年は違う。今年は優越感に浸りながら見てる。

学校が終わればあたしは、誕生日の先生を2人きりでお祝いできるから。というか先生に一番最初に『おめでとう』を言ったのもあたしだし。日付が変わるちょっと前に電話して、10日になったらすぐ言った。

学校が終わってから一旦家に帰って、先生のために作ったケーキとプレゼントのマフラーを持って先生の家に行った。先生が来たのはあたしが来てからちょっと後。

「せんせー」

「***!!おま、電話する前から来てたのかよ!!」

あたしのために慌てる先生はすごく可愛い。そして嬉しい。

「うん。でも10分くらいしか待ってないよ」

10月だから、外は結構寒い。でも先生のこと待ってたくて、これから家に向かうって電話が来る前から待ってた。

「風邪引くから入れ入れ」

「おじゃましまーす」

先生の部屋は相変わらずちょっと散らかってて、煙草の匂いがした。

「見てみて!!これ作ってきたの」

ヒーターを付けてる先生をみながら、昨日一生懸命作ったケーキをテーブルの上に置いた。

「先生がね、喜んでくれると思って頑張って作ってきた」

箱を開けて出したのは、生クリームとイチゴと『先生おめでとう』って書いたプレートの乗ったホールケーキ。2人で食べるにはちょっと大きめ。

「うお、すげー…。」

「先生、2回目だけど誕生日おめでとう」

「さんきゅ。つーかさっき俺も***が食うと思ってケーキ買ってきたんだけど」

先生はコンビニの袋からあたしの好きなミルフィーユを出した。

「ミルフィーユ、買って来てくれたの?」

「***これ好きだろ?」

「先生の誕生日なのに?」

「どうせ2人で食うなら***が好きなやつ買ってこうと思って」

先生の気持ちが嬉しいのと、あたしが先生に比べたらぜんぜん子供なのとで、ちょっとだけ涙が出てきて、先生にギュッて抱きついた。

「うー…」

「はいはい…」

そう言って先生はあたしの頭を撫でてくれた。全く、どっちの誕生日だかわかんないよ…。

「せんせー」

「あ?」

「先生、好き」

「俺も***のこと好き」

「生まれてきてくれて、ありがとう」

「おー」

先生は、ギュッとあたしを抱きしめてくれた。

「せんせ、照れてる?」

「照れてねーよ…」

「ん…」



Happy Birthday Dear My Teacher!!
(ねー先生。ケーキはあるけどご飯は?)(あ、忘れた…)(あたし何か作ろうか?)(んーもうちょっとこうしてる)






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