「爪きれいだよね」



マニキュアを塗っていると後ろから浩史が覗き込んできた


「ネイリストが爪汚かったらお客さんの信用問題に関わるからねー」


職業柄というのもあるけど、やっぱり爪を弄るのが好きな私はネイルケアを欠かさないでいた


「そーだ、浩史、ちょっとあっち向いてて」


「ん?うんいいけど」


浩史を自分とは逆方向を向かせると私はいそいそとネイルアートを仕上げる


「でーきた。浩史みてみてー」


ぱっと差し出した爪には“I Love HK”


それを見るなり浩史はセンスねーとそっぽを向いた


でも髪の間からちらつく耳が真っ赤なのに私は気付いてるよ


「あは、浩史可愛いー」


「うっせーな!」



でも、ネイルにしたのは、言葉にするのが恥ずかしかったから


照れてるのはお互いさまなんだよなーなんて考えてたら思わず笑みが溢れた


「浩史、ずっとこのままでいようね」


「は?何を今更」


また、今度はたくさんの笑みが溢れた―…








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ネイルケアしてたらふっと出てきたので書いちゃいました!

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