「umi」



その海は
常に穏やかで
荒れることを知らないと思ってた



突然の
ひどく大きな波に
私は傷ついたけど
貴方の傷は
古く
無数に広がって
苦しんでいたんだろう




私が投げつけた
数多くの暴言を
貴方は
一波で返し
そのただ一度を
ひどく悔やんでいた




貴方の波は
強くても優しいから
大丈夫だったんだよ




ごめんなさいは私のほう
もっと大きく荒れてもよかった




貴方を抱きしめるには
貴方は大きすぎて
また甘えてしまうだろうから




甘えていいなら抱きしめていて
そして叱ってくれていい
傍で
私を呼んでくれるだけで幸せだって
なかなか言えないんだけど




捕まってるのは私のほう






溺れたのは私











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