long poem
□憂い
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溶かすように身を投げた
水のない青と灰の深い湖へ
固く脆い水草に奪われて
緑の道標
三畳の鈍行列車から
ただ形のない流星群だけを求めて
分離帯に積み捨てたリアトリスが蛭のように
私の躰をただただ蝕んでいった蒼空
溶かすように身を投げた
水のない青と灰の深い湖へ
固く脆い水草に奪われて
橙の住人
紅になりたくて闇を背負う
ただ熱のない光焔に冷たく弄ばれて
無邪気に摘まれて邪気に踏み潰された月見草
私の影をただただひた隠した卯木並木
焦がすように身を投げた
土のない緑と紺の暗い森へ
淡く鋭い泥沼に飲まれて
濡らすように身を投げた
色のない黒と白の憂い世界へ
薄く強い一枚に閉じ込められて
溶かすように身を投げた
水のない青と灰の深い湖へ
固く脆い水草に奪われて