long poem

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生ぬるい毛布を身に纏い
君の温度なら夜に変わるのに
どうせ僕の夢幻情景
君の温度なんて知るはずがない


遠くに星を投げるように
深くに真珠を隠すように


見上げた空は
とても蒼すぎて
何ひとつ変わってやしない
目を閉じて君を
とても蒼すぎて
何ひとつ混ざってやしない
それでもここから愛を込めよう
変わってしまうのなら



肌寒い雫を手に握る
雨の温度なら足が憶えている
どうせ君の夢幻月影
雨の温度なんてただ遺るだけ


高くに葉を飛ばすように
近くに花を添えるように


音のない雨は
とても冷たすぎて
何ひとつ響いてやしない
君色風は
とても冷たすぎて
何ひとつ奪ってやしない
それでも愛を潰さずにいよう
過ぎ去ってしまうのなら



蒼い雲に溶けるように
冷たい光に見透かされるように


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